クローゼットの奥行きを70cmにするかどうかは、収納量だけで決めると後悔しやすいポイントです。洋服をハンガーで掛けるにはゆとりが出やすい一方で、棚や押入れ収納ケースを入れると奥が見えにくくなったり、手前のスペースが余ったりすることがあります。
大切なのは、70cmという数字が広いか狭いかではなく、何をどの向きで収納するのかを先に決めることです。この記事では、クローゼット奥行き70cmの使いやすさ、向いている収納、失敗しやすい使い方、すでに70cmある場合の整え方まで、自分の家に当てはめて判断できるように整理します。
クローゼット奥行き70cmは服なら使いやすい
クローゼットの奥行き70cmは、一般的な洋服をハンガーに掛ける収納としては、かなり使いやすい寸法です。大人用のジャケット、シャツ、ワンピース、コートなどを横向きに掛けても、扉や壁に服が強くこすれにくく、肩まわりがつぶれにくいからです。特に冬用コートや厚手のアウターを多く持っている家庭では、奥行き60cm前後よりも70cmのほうが余裕を感じやすくなります。
ただし、70cmあれば何でも収納しやすいわけではありません。服を掛ける用途では便利でも、棚板だけで細かい物を置く収納にすると、奥の物が見えにくくなります。奥行きが深いぶん、手前に物を置いた時点で奥の物が隠れてしまい、気づけば使わない物の置き場になってしまうこともあります。
そのため、クローゼット奥行き70cmは「ハンガーパイプ中心の収納」なら扱いやすく、「日用品や小物を棚に並べる収納」なら工夫が必要と考えると判断しやすいです。新築やリフォームで寸法を決める段階なら、洋服を掛ける量が多い場所は70cm前後でも問題ありません。一方で、リビング収納、廊下収納、パントリーのように細かい物を出し入れする場所では、奥行き70cmが深すぎる場合があります。
| 使い方 | 奥行き70cmとの相性 | 注意点 |
|---|---|---|
| ハンガー収納 | 相性がよい | 厚手の服も掛けやすいが、詰め込みすぎると通気性が落ちる |
| 衣装ケース収納 | ケース選びで変わる | 奥行きが合わないと手前や奥に無駄な空間が出やすい |
| 布団や季節家電 | 入る物は多い | 重い物を奥に入れると出し入れが大変になる |
| 小物や日用品 | 工夫が必要 | 棚だけだと奥が見えにくく、在庫管理がしにくい |
| 子ども用品 | 将来性はある | 子どもの身長に合わせた高さ調整が必要 |
まずは、奥行き70cmを「広くて便利」とだけ見ないことが大切です。掛ける収納に強い寸法であり、置く収納では奥行きを分けて使う必要がある寸法と考えると、失敗を避けやすくなります。
70cmで入る物と困る物
奥行き70cmのクローゼットで最初に確認したいのは、収納したい物のサイズです。数字だけを見ると余裕がありそうに感じますが、収納用品には奥行き30cm、40cm、45cm、55cm、65cm前後などさまざまなサイズがあります。収納用品の奥行きとクローゼットの内寸が合わないと、出し入れのたびに小さなストレスが積み重なります。
ハンガー服はゆとりが出る
大人用のハンガーは幅だけでなく、服を掛けたときの厚みや肩のふくらみも考える必要があります。一般的なシャツやブラウスなら奥行き60cm前後でも収まりやすいですが、コート、ジャケット、厚手のニット、礼服などは少し余裕があるほうが型崩れしにくくなります。奥行き70cmなら、服の前後にゆとりが出やすく、扉を閉めるときに袖や裾を巻き込みにくいのがメリットです。
特に折れ戸や開き戸のクローゼットでは、扉の内側に服が当たると、毎回押し込むような使い方になってしまいます。奥行き70cmあれば、厚手のアウターを数枚掛けても扉との干渉を抑えやすくなります。ただし、ハンガーパイプの位置が奥すぎると、手前に無駄な空間ができ、服を取り出すときに腕を深く入れる必要が出ます。
使いやすくするには、パイプを壁の中央あたりに設置するだけでなく、服の厚みと扉の形を考えることが大切です。奥行き70cmでも、パイプが奥に寄りすぎていれば使いにくくなります。新築やリフォームで指定できるなら、ハンガーを掛けた状態で前後に少し余裕が出る位置を確認し、棚板や扉との干渉も合わせて見ておくと安心です。
衣装ケースは奥行きに注意
衣装ケースを入れる場合、奥行き70cmは便利にも不便にもなります。奥行き65cm前後の深型ケースを使えば、クローゼットの奥まで活用しやすくなりますが、ケース自体が大きくなるため、衣類を詰め込むと重くなりやすいです。毎日開け閉めする下着、靴下、部屋着などを深いケースに入れると、奥の物を探す手間が増えることがあります。
一方で、奥行き40cm前後の収納ケースを置くと、手前または奥に30cmほどの空間が余ります。この余りを何となく使うと、紙袋、使っていないバッグ、季節外れの小物などが積み重なりやすくなります。奥に置いた物は見えにくいため、持っていることを忘れて同じ物を買ってしまう原因にもなります。
衣装ケースを使うなら、収納する物の頻度で分けるのがおすすめです。毎日使う服は浅めで引き出しやすいケース、季節外の服は奥行きのあるケース、冠婚葬祭用品や予備の寝具カバーは上段のボックスなど、使う頻度に合わせると散らかりにくくなります。70cmの奥行きを全部埋めようとするのではなく、手前に引き出すスペースを残す考え方も大切です。
布団や大物は入るが重さに注意
奥行き70cmのクローゼットには、布団、毛布、スーツケース、季節家電、扇風機、加湿器などの大きな物も入りやすいです。押入れほどの奥行きがない場合でも、収納袋や折りたたみ式のケースを使えば、季節物の置き場として十分使えることがあります。特に寝室や客間に近いクローゼットなら、来客用寝具や冬用毛布の収納場所として役立ちます。
ただし、大きな物を奥に入れると、取り出すときに手前の物を全部どかす必要が出ます。布団袋やスーツケースは幅も高さもあるため、一度奥に押し込むと出すのが面倒になりやすいです。高い位置の棚に重い物を置くと、落下や腰への負担も気になります。
大物収納に使うなら、重い物は下段、軽い物は上段に分けるのが基本です。スーツケースの中に旅行用品をまとめる、布団袋は立ててラベルを付ける、季節家電はキャスター付き平台に乗せるなど、出すときの動作まで考えておくと使いやすくなります。70cmの奥行きは収納量を増やせますが、奥に入れた物をどう取り出すかまで考えないと、ただの物置になりやすい寸法でもあります。
使いやすさは扉と配置で変わる
同じ奥行き70cmのクローゼットでも、扉の種類や部屋の配置によって使いやすさは大きく変わります。収納内部の奥行きだけで判断すると、ベッドや机との距離、扉を開けるスペース、通路幅を見落としやすくなります。実際の生活では、収納の中だけでなく、収納の前に立って物を出し入れする動きまで含めて考える必要があります。
折れ戸は開閉スペースを見る
折れ戸のクローゼットは、開けたときに扉が手前に少し出ます。奥行き70cmの収納そのものが使いやすくても、クローゼットの前にベッドやチェストが近いと、扉を全開にできないことがあります。扉が半分しか開かない状態では、奥のケースや端に掛けた服が取りにくくなり、せっかくの奥行きを活かせません。
寝室では、ベッドの横にクローゼットがある間取りが多くなります。この場合、ベッドとクローゼットの間に人が立てる幅があるか、引き出しケースを引き出せるか、扉を開けたまま服を選べるかを確認したいところです。奥行き70cmに加えて、前面の作業スペースが狭いと、収納量はあるのに使いづらい状態になります。
新築やリフォームで計画中なら、図面上の寸法だけでなく、家具を置いた後の動線も見ておきましょう。ベッド幅、通路幅、扉の可動範囲、引き出しの奥行きを合わせて考えると、失敗を避けやすくなります。すでに住んでいる家では、扉の前に物を置かない、よく使う服を中央に寄せる、端には季節外の物を入れるなど、開き方に合わせた配置に変えるだけでも使いやすさが変わります。
引き戸は前が狭くても使える
引き戸タイプのクローゼットは、扉が前に出ないため、収納の前がやや狭い部屋でも使いやすいです。ベッドやデスクが近くにあっても、扉の開閉スペースを大きく取らずに済むため、奥行き70cmの収納を比較的活かしやすくなります。子ども部屋やコンパクトな寝室では、折れ戸よりも引き戸のほうが日常的なストレスを減らせることがあります。
ただし、引き戸は左右どちらかが重なるため、クローゼット全体を一度に見渡しにくいことがあります。中央に仕切りがある場合、片側の奥に入れた物が見えづらくなり、左右の使い分けを考えないと探し物が増えます。奥行き70cmの深さと引き戸の見えにくさが重なると、奥の物を忘れやすくなる点には注意が必要です。
引き戸のクローゼットでは、左右で用途をはっきり分けると使いやすくなります。左側は毎日着る服、右側は季節外の服、上段はバッグや寝具、下段は引き出しケースというように、扉を開けたときに何があるか想像しやすくしておくと迷いません。奥行きが深いぶん、手前と奥で物を重ねるより、縦の空間を使って一目で見える収納にするほうが向いています。
ウォークインとは考え方が違う
奥行き70cmのクローゼットは、収納内部に人が入るウォークインクローゼットとは考え方が違います。ウォークインの場合は通路と収納棚を分けて考えますが、奥行き70cmの一般的なクローゼットでは、基本的に外から手を伸ばして物を取ります。そのため、奥にある物ほど取りにくく、見えにくくなることを前提にする必要があります。
収納量だけを見ると、奥行きが深いほどたくさん入るように感じます。しかし、毎日使う物を奥に置いてしまうと、出し入れが面倒になり、結局手前に出しっぱなしになることがあります。クローゼットは「入る量」よりも「戻しやすさ」が大切です。戻すのが面倒な収納は、忙しい朝や疲れた夜に乱れやすくなります。
70cmの奥行きをうまく使うには、奥まで物を詰めるより、用途ごとにゾーンを分けることが大切です。手前は毎日使う服やバッグ、奥は季節外の物、上段は軽い物、下段は重い物というように、使用頻度と重さで配置を決めると使いやすくなります。ウォークインのように中で探す収納ではなく、外から見てすぐ取れる収納を目指すと、70cmの深さを無理なく活かせます。
収納用品は奥行きだけで選ばない
クローゼット奥行き70cmに合う収納用品を選ぶときは、単純に「奥行き70cm以下なら入る」と考えないほうが安全です。実際には、扉のレール、巾木、棚板の厚み、ハンガーパイプの位置、引き出しを開ける前面スペースなどが関係します。収納用品の外寸だけを見て買うと、入っても使いにくいという失敗が起こりやすくなります。
引き出しは開ける幅も必要
衣装ケースや引き出し収納を置く場合、ケース本体が入るかだけでなく、引き出しを手前に引けるかを確認する必要があります。奥行き65cmのケースを70cmのクローゼットに入れれば、奥行きとしてはきれいに収まります。しかし、クローゼットの前にベッドや家具があると、引き出しを最後まで開けられないことがあります。
特に深型ケースは、奥に入れた服を取り出すために大きく引き出す必要があります。途中までしか開かないと、手前の服ばかり使い、奥の服は埋もれてしまいます。これでは奥行きのあるケースを選んだ意味が薄くなり、衣替えのたびに中身を全部出す手間も増えます。
毎日使う服を入れるなら、奥行きが少し短めのケースを選び、手前に余裕を残すほうが使いやすい場合があります。余った奥の空間には、使用頻度の低い収納ボックスや季節外の小物を置く方法もあります。収納用品は、クローゼットの奥行きにぴったり合わせることより、開け閉めしやすいか、立った姿勢で中身が見えるか、家族が自分で戻せるかを優先して選ぶと失敗しにくくなります。
棚板は浅めにすると見やすい
奥行き70cmのクローゼットに棚板を付ける場合、棚板も70cmいっぱいにすると、奥の物がかなり見えにくくなります。特にバッグ、帽子、書類、掃除用品、日用品のストックなどを並べると、手前の物に隠れて奥の物が取りにくくなります。棚は奥行きが深いほど収納量は増えますが、一覧性は下がりやすいです。
日常的に使う物を置く棚なら、あえて奥行き30cmから45cm程度の棚にする考え方もあります。奥の壁まで棚を伸ばさず、手前に取り出しやすい空間を残すことで、物が見えやすくなります。収納量を増やしたい場合は、深い棚を1枚入れるより、浅めの可動棚を複数段にして高さを調整できるようにしたほうが使いやすいことがあります。
すでに奥行きの深い棚がある場合は、奥にあまり使わない物、手前によく使う物を置くルールを作りましょう。奥の物にはラベルを付けたボックスを使い、手前の物は一つずつ取り出せるようにします。棚の奥行きが深いからといって小物をばらばらに置くと、すぐに乱れます。ボックス、ファイルケース、取っ手付きケースを使い、引き出す動きで奥まで使えるようにすると、70cmの深さを活かしやすくなります。
余白は無駄ではない
奥行き70cmのクローゼットを見ると、隙間をなくして全部埋めたくなるかもしれません。しかし、収納では余白も使いやすさの一部です。服を掛ける場所に少し余裕があれば、洗濯後の服を戻しやすくなります。引き出しの前に空間があれば、しゃがんで中身を確認しやすくなります。上段に余白があれば、季節の入れ替えもしやすくなります。
収納が乱れやすい家では、収納量が足りないのではなく、戻す余白が足りないことがあります。奥行き70cmのクローゼットに服やケースをぎっしり入れると、一つ取り出すだけで隣の服が落ちたり、ケースを開けるたびに物が引っかかったりします。これでは収納量は多くても、毎日の片付けは大変になります。
余白を残す目安として、ハンガー服は左右に少し動かせる程度、引き出しは軽く開く程度、棚上のボックスは片手で引ける程度を意識しましょう。奥行き70cmは、何でも詰め込むための寸法ではなく、服や収納用品にゆとりを持たせるための寸法とも考えられます。余白を無駄と見なさず、出し入れを楽にするスペースとして残すと、長く使いやすい収納になります。
後悔しやすい使い方を避ける
クローゼット奥行き70cmで後悔しやすいのは、奥行きが足りない場合よりも、奥行きがあるのに使いこなせない場合です。深さがあるぶん、物を入れられる量は増えますが、整理のルールがないと奥の物が死蔵品になりやすくなります。新築やリフォームでこれから決める人も、すでに70cmのクローゼットを使っている人も、失敗しやすいパターンを先に知っておくと対策しやすくなります。
奥に小物を置きすぎない
奥行き70cmのクローゼットでよくある失敗は、奥の空間に小物を詰め込むことです。紙袋、空き箱、使っていないポーチ、予備の雑貨、季節の飾りなどを奥に押し込むと、しばらくは片付いたように見えます。しかし、奥に何を入れたか分からなくなると、使う機会がないまま収納を圧迫していきます。
小物は一つひとつが軽くて小さいため、深い収納の中では特に行方不明になりやすいです。奥に入れた物を取り出すには、手前の服やケースをどかす必要があり、面倒になってそのまま放置されます。結果として、クローゼットの手前だけを使い、奥は何が入っているか分からない場所になってしまいます。
小物を収納するなら、奥に直接置くのではなく、取っ手付きのボックスや浅い引き出しにまとめるのがおすすめです。ボックスには「バッグ小物」「冠婚葬祭」「季節飾り」「旅行用品」など中身が分かる名前を付けます。奥の空間を使う場合でも、箱ごと引き出せる状態にしておけば、70cmの深さが管理しやすくなります。
生活動線に合わない収納にしない
クローゼットの奥行きが70cmあっても、置き場所が生活動線に合っていないと使いにくくなります。例えば、玄関近くのクローゼットに日用品のストックを入れたいのに、奥行きいっぱいの衣装ケースを置いてしまうと、掃除用品や防災用品が取り出しにくくなります。寝室のクローゼットに家族全員の服をまとめる場合も、朝の着替え時間に人が重なると不便です。
収納は、物の大きさだけでなく、使う場所との距離も大切です。洗濯後の服を戻す場所、朝に着替える場所、外出前にバッグを取る場所、季節家電を出す場所がバラバラだと、奥行き70cmのクローゼットでも片付けが続きにくくなります。物が多い家庭ほど、どこに何を置くかを生活の動きに合わせて決める必要があります。
見直すときは、まずクローゼットに入っている物を「毎日使う」「週に数回使う」「季節ごとに使う」「ほとんど使わない」に分けてみましょう。毎日使う物は目線から腰の高さ、季節物は上段や奥、重い物は下段に置くと動きが楽になります。奥行き70cmの収納を活かすには、物のサイズだけでなく、使う頻度と動線を組み合わせて考えることが大切です。
採寸せずに収納用品を買わない
奥行き70cmのクローゼットに合うと思って収納用品を買っても、実際には入らない、扉に当たる、引き出せないということがあります。原因になりやすいのは、内寸を測っていないことです。クローゼットの表示寸法が70cmでも、扉のレール、壁の巾木、棚受け金具、ハンガーパイプ、建具の出っ張りなどで、実際に使える奥行きが少し小さくなることがあります。
また、幅と高さの確認も必要です。衣装ケースを横に2つ並べたい場合、クローゼットの内幅だけでなく、扉を開けたときの開口幅を見なければなりません。ケースが中に入っても、開口部が狭いと斜めにしないと入らないことがあります。上段にボックスを置く場合も、棚板から天井までの高さと、手を入れて取り出せる余裕が必要です。
収納用品を買う前には、最低でも内寸の幅、奥行き、高さ、開口幅、扉前のスペースを測りましょう。さらに、引き出しをどこまで引けるか、キャスター付きケースを使うなら床に段差がないかも確認します。奥行き70cmは収納用品の選択肢が多い反面、合わない物を買うと無駄な隙間や使いにくさが出やすい寸法です。採寸してから選ぶだけで、失敗の多くは防げます。
| 確認する場所 | 見るポイント | 失敗しやすい例 |
|---|---|---|
| 内寸の奥行き | 壁から扉の内側までの実際に使える深さ | 70cmあると思ったらレールでケースが当たる |
| 開口幅 | 扉を開けたときに物を入れられる幅 | ケースは入るサイズなのに出し入れできない |
| 扉前の空間 | 引き出しや体の動きに必要なスペース | ベッドが近くて引き出しを最後まで開けられない |
| 棚板の高さ | ボックスを置いて手を入れられるか | 収納箱を置いたら中身を取り出しにくい |
| パイプの位置 | 服が壁や扉に当たらないか | 服の肩がこすれて型崩れしやすい |
70cmを活かす整え方
クローゼット奥行き70cmを使いやすくするには、まず収納したい物を決め、次に出し入れのしやすさを整えることが大切です。これから新築やリフォームで寸法を決める場合は、ハンガー収納を中心にするのか、棚収納を中心にするのかを先に決めましょう。寝室の衣類収納なら70cmは使いやすい選択になりやすいですが、日用品収納やリビング収納では、奥行きを浅めにしたり、可動棚を組み合わせたりするほうが合うこともあります。
すでに奥行き70cmのクローゼットがある場合は、いきなり収納用品を買い足すより、まず中身を全部把握することから始めるのがおすすめです。毎日使う服、季節外の服、バッグ、布団、思い出の物、使っていない収納用品を分けると、奥に置いてよい物と手前に置くべき物が見えてきます。収納の奥にある物ほど使う頻度が低くなるため、頻度の高い物を奥に入れないことが大切です。
具体的には、次の順番で整えると失敗しにくくなります。
- クローゼットの内寸、開口幅、扉前のスペースを測る
- 服を掛ける量と、ケースに入れる量を分ける
- 毎日使う物を手前と中央に集める
- 奥には季節外の服や使用頻度の低い物をまとめる
- 小物は直接置かず、取っ手付きボックスに入れる
- 収納用品は買う前に引き出しの開閉まで確認する
奥行き70cmは、服を掛けるにはゆとりがあり、季節物や大きめの収納用品も入れやすい寸法です。一方で、何となく物を詰め込むと奥が見えなくなり、使わない物の置き場になりやすい面もあります。大切なのは、奥行きを全部埋めることではなく、よく使う物を取りやすく、使わない物を管理しやすくすることです。
これから寸法を決める人は、収納したい物の種類と扉前の動線を図面上で確認しましょう。すでに使っている人は、まず採寸し、今ある収納用品が70cmの奥行きに合っているかを見直すとよいです。奥行き70cmそのものは悪い寸法ではありません。服を掛ける、季節物をまとめる、引き出せる収納用品を使うという考え方を合わせれば、毎日の片付けがしやすいクローゼットに近づけられます。

